TUT Formula

第12回全日本学生フォーミュラ大会 参戦報告

豊橋技術科学大学 自動車研究部 TUT FORMULAは去る9月2日から6日にかけて,静岡県小笠山総合運動公園(エコパ)にて開催された 第12回全日本学生フォーミュラ大会に参戦して参りました。
各種目での得点・順位は次の表の通りです。




競技種目(括弧内満点)得点順位
コスト(100)28.4935
プレゼンテーション(75)59.214
デザイン(150)131.003
アクセラレーション(75)69.326
スキッドパッド(50)24.6924
オートクロス(150)133.667
エンデュランス(300)278.673
燃費(100)55.8723
総合(1000)780.924

総合成績4位

国土交通大臣賞

デザイン賞3位

耐久走行賞3位

日本自動車工業会長賞


第1日目

車検 - チーム受付 - ピット設営 - 技術車検

事前にピットへの配置図を作成していたためスムーズにピット設営を行なうことが出来ました。
私たちは昨年度大会上位校であったため技術車検を初日に受けることが出来ました。技術車検では、我々が製作した車輌が大会側が示す安全基準を満たすかをチェックされます。 技術車検では特に大きな問題もなく無事通過することが出来ました。
しかし、技術車検の時間が押してしまったために他の車検を2日目に受けることとなりました。

第2日目

車検 - チルト・騒音・ブレーキ・重量測定

チルト試験は車輌を45°傾けたときの燃料漏れのチェックと60°傾けた時に車輌が横転しないかを確認します。
騒音試験では大会側が指定したエンジン回転数での騒音を測定し110dB以下であるかを確認します。
ブレーキ試験ではブレーキを踏んだ時に四輪がロックするかを確認します。
問題なく通過することが出来ました。これで3日目からの動的審査に参加することができます。

コスト審査

コスト審査では車輌価格と事前に提出したコストレポートの正確さ、年間1000台製作可能か検証するリアルケースにより評価されます。
コスト審査は35位で28.49 / 100 ptという結果でした。

デザイン審査

デザイン審査では事前に提出するデザインレポートと各部の設計が妥当であるかが審査され、パネルなどを用いて車輌の説明をした後、審査官の質問に答える形をとります。
初めにTG09の設計コンセプトである「コーナー脱出速度の向上 〜駆動力・限界旋回G・応答性〜」に基づき、各パートでコンセプトに対してどのようなアプローチを行ったかを、「CFRP・エルゴノミクス」・「ボディ」・「サスペンション」・「パワートレイン」にわかれて審査員に対して発表しました。
4日目のデザインファイナル出場となりました。

プレゼンテーション審査

プレゼンテーション審査では、審査員を役員に見立て、設計した車輌のマーケティング・販売戦略を提案します。
私たちはカートコースで走行することを想定して、安全性やデザインでの優位性・幅広いチューニングをアピールしました。
結果は4位で59.21 / 75 pt という非常に良い結果となりました。

第3日目

アクセラレーション

アクセラレーションでは車輌の加速性能を競います。
第1ドライバーの藤井と第2ドライバーの西野が挑戦しました。藤井が1回目で4.23secという好タイムを出しました。
結果は6位で69.32 / 75 ptとなりました。

スキッドパッド

アクセラレーションと平行してスキッドパッドが行われました。スキッドパッドは8の字コースを走行し旋回性能を競います。
ドライバーはアクセラレーションと同じ藤井と西野が挑戦しました。
結果は24位で24.69 / 50 ptとなりました。

オートクロス

午後からはオートクロスが始まりました。オートクロスの結果によってエンデュランス走行の順番が決まります。
オートクロスは第一走者の井坂が好調に走行し62.609secというタイムを残しました。
第二走者の山田(啓)が走行し、安定した走りを見せ59.347secというタイムを残しました。
オートクロスの結果が良かったため、エンデュランス走行が最終日の午前中最後の出走となりました。

第4日目

プラクティス

最終日のエンデュランス出走へ向けてプラクティスを数回行い車輌の最終チェックとドライバーの走行練習を行いました。

デザインファイナル

デザインファイナルでは、デザイン審査の評価が上位のチームがマシン設計に関する発表を行い最終的な順位を審査されます。 今年は大阪大学・名古屋大学・豊橋技術科学大学の3チームがデザインファイナルに出場しました。 結果は3位で131.00 / 150 ptとなりました。

第5日目

エンデュランス

午前中最後がTUT Formulaの出走順番でした。そのため、出走までに練習走行を行い車両の調整を行いました。
第1ドライバーの井坂は、良いタイムを安定して刻みながら無事に完走することができました。
第2ドライバーの山田(啓)は1周目から好タイムを出し、周を重ねるごとに良いタイムとなり完走しました。
結果は3位で278.67 / 300 ptとなりました。

燃費

エンデュランス終了後にどれだけ燃料を使ったかを測り、燃費を競います。
結果は23位で55.87 / 100 ptとなりました。

第12回全日本学生フォーミュラ大会を終えて

豊橋技術科学大学 自動車研究部 TUT FORMULA 部長 高橋 慶介
今シーズンは多くの部品が新規設計となったために、とても忙しいシーズンとなりました。
また、設計担当者の多くが設計初心者であったこともあり多くの苦労がありました。
しかしながら、部員全員で支えあいながら辛い日々を乗り越えることが出来ました。

大会においては、総合成績4位の座を得るとともに、国土交通大臣賞、デザイン賞3位、耐久走行賞3位、日本自動車工業会長賞を頂くことが出来ました。
私たちが目指していた目標よりも良い結果を残すことが出来ました。

これは私たちの活動を支えてくださったスポンサーの皆様、学内、学外の活動を問わず手助けしてくださった学校関係者の皆様、 一番近くで私たちの活動を見守ってくださったFAの先生方、TUT Formulaを創り卒業後も見守り、応援していただいているOBの方々、 その他たくさんの皆様にご声援いただいたおかげです。

皆様のおかげで私たちは無事に2014シーズンを終えることができました。 今シーズンの途中報告が不十分であった点をお詫びするとともに、皆様のお力添えに厚く御礼申し上げます。 これからも豊橋技術科学大学 自動車研究部 TUT Formulaをよろしくお願い致します。