TUT Formula

第4回 全日本学生フォーミュラ大会 レポート

去る2006年9月13日〜16日,静岡県にある小笠山総合運動公園(エコパ)にて第4回全日本学生フォーミュラ大会が行われました.TUT FORMULAは本大会が初の公式大会となりました.
なお,大会の参戦にあたり本校30周年記念事業より大会参加資金の援助をいただきました.ありがとうございます.

大会初日

大会初日は車検とコスト審査とデザイン審査とプレゼンテーション審査がありました.
技術車検では多数の指摘を受け,大会会場内の修理ピットで大至急車両を直しましたが,初日中の車検合格はできませんでした.
デザインレポート未提出のため、静的審査はコスト審査とプレゼンテーションのみ.プレゼンテーションでは好印象で手ごたえを感じたものの,根拠となるデータを示せないため残念ながら高得点には繋がりませんでした.
そしてコスト審査.コスト審査をどういうものか分かっていなかったため,冒頭から虚をつかれメンバー全員がキョトンとするなか,どうにか受け答えをしたもののやはり得点は伸びません.

大会2日目

朝一番に挑んだ2回目の技術車検も合格できず,合計40箇所近くも指摘を受けました.
部員全員が一丸となり必死で直して臨んだ3回目の技術車検.日も沈みかけた中,ようやく技術車検を通過することができました.
車検通過が遅くなりこの日行われたされたスキッドパッド,アクセラレーション,オートクロスは出場できず,これらの得点は0点とされました.

大会3日目

この日は残りの車検を受け,あとはプラクティスをするだけなので時間的に余裕がある見込みでいました.チルト試験は一発で通過.騒音試験に向けてマシンのチェックを行っていると,なんと燃料漏れを発見.あわてて直すもパッキンが不足し作業が中断しました.しかし,他の大学に呼びかけ,パッキンを分けて頂くことができ無事解決.
その後騒音試験を受けましたが2dB超過で不合格.マフラの継ぎ目に断面積を絞るバッフルを挿入し再度騒音試験を受けるも解決せず.騒音試験受付時間終了が迫る中,最後の対処法は極限までのマフラーエンド潰し.時間のない我々はマフラーエンドを万力で潰し断面積を小さくするしかありませんでした.そして3回目の騒音試験.109dBで騒音試験をクリア.そのままブレーキ試験へ向かいました.3日目も終了時間間際で,ここで合格しなければエンデュランスには出場できないという状況の中,我々のブレーキ試験は始まりました.勢い良く走り出したマシンは挙動が乱れることなく,とても安定して加速し,制動時も姿勢を崩すことなく4輪ロックし余裕の一発合格.メンバー一同飛び上がるほど喜びました.その後,プラクティスに向ったものの直前でトラブルが発生しコースクローズ.翌日にプラクティスは持ち越しとなりましたが,エンデュランスに参加できることが確定しました.

大会4日目(最終日)

朝一からプラクティスを行い,燃料供給を受け,エンデュランスを迎えました.我々一同が見守る中,マシンは無事に走り出しました.私たちが精魂込めて作り上げたマシンが颯爽と走る姿を観ることが出来,感動も一入でした.周を重ねるごとにタイムも上がり,ドライバー交代も無事完了.順調に走行しているかに見えたのですが,16周目.マシン後方から蒸気噴出し始めました.それは次第に勢いを増し,無情にも走行中止を告げるレッドフラッグが振られ,我々のリタイアが確定.それと同時に競技も全て終了し,我々の夏が終わりました.原因は冷却系の内部の圧力上昇により配管の一部が破裂したことでした.

リザルト

結局,コストとプレゼン以外の点数は全て0点となってしまい,総合得点は75.9でした.目標のルーキー賞にはほど遠く,47/50位とと散々なものではありますが,2年目3年目でも車検をパスできないチームがある中,車検を通過し,エンデュランスを走ることが出来たというのは十分胸を張れる結果であり,大会スタッフからもマシンについて好評をいただき,数字としての結果こそ残せなかったものの,得たものは大きく,誇れるものだったと自負しています.

謝辞

大会期間中,車検不適格となった部品の交換に関して,他チームの方々より,いくつかの部材・部品を提供していただきました.簡単ではありますが,この場を借りてお礼申し上げます.本当にありがとうございました.

最後に

本年度,我々がこうして大会に参加し,マシンを走らせることができたことは,スポンサーの皆様,アドバイザの皆様,ファカルティアドバイザ,OBの皆様などのご協力あってのものです.この場を借りて,厚く御礼申し上げます.本当にありがとうございました.また,来シーズンに向けて,TUT FORMULA一同精進して参りますので,今後とも,変わらぬご支援,ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします.